2014年01月29日

彼の営業成績が30倍になった理由。B「顧客の会社の愚痴を聞く」

世の中はママならない。そりゃそうですよね。誰もが思うことです。100

人の人がいれば100人、10万人の人がいれば10万人の人がそのように思

っているに違いありません。昔、時の最高権力者も嘆きました。賀茂の

流れと双六の賽と云々・・・。平家物語の白河天皇だったか。最高権力

者もうまくいかないと愚痴を言うのです。小市民で権力の小さなあなた

が嘆いたって不思議ではありません。

「巧くいかない俺の話を誰か聞いてくれよ。こんなに俺は頑張っている

んだぜ。無能な上司の尻拭いをしながらこんなに働いているのに・・・

どうなってんだよ、世の中は!」

 このような言葉をあなたは口に出したことはありませんか?

 そうです。あなたは頑張っています。それは誰よりも自分が認めて

います。それは絶対に嘘ではないはずです。ただ結果がついてこない。

日々コツコツと努力すればいつかは必ず成果がやってくる。千里の道

も一歩から。野球のイチロー選手だって日米4,000本の安打を積み重

ねるにはバントヒットの1本から、です。だからコツコツ、コツコツ、

営業活動を行う。成績が上がらなければ上司に叱られ、営業先の顧客

には無理難題を言われる。無理難題を言うのが客だと頭ではわかって

いるけれど、いざ頭から無理を言われると口が段々と渇いてくる。心

の中がざわついてくるのが解る。「そんな無理できっこないだろ」と

口に出して言いたいけれど、心の中で思い切り相手に言ったつもりで

叫ぶだけ。そりゃ、こんなことが続いているとストレスが溜まって心

のバランスが崩れてしまう。でもバランスを崩すと自分の負け。お客

は神様で上司は絶対。こんな世の中に誰がしたんだ!

 そうですね。世の中は辛いです。世の中というのは殆ど会社。会社

の中のことが一番辛いです、サラリーマンは。では、一息ついて、周

りを見てみましょう。会社の中の人で、満足な顔をしている人はいる

でしょうか?あなたの会社の業績はどうですか?上がっていますか?

アベノミクスのおかげで、好調な業績のニュースが新聞に載る。その

好調な業績の波はあなたの会社まで届いていますか?

 日本の経済が好調なときも勿論全ての会社が業績がよかったわけで

はない。成長する企業もあれば、消えていく企業もある。確かにリー

マンショック後のグローバルな経済環境で日本の多くの企業が苦しん

でいるけれども、経済成長下の60年代、70年代でも嘆きたい人はたく

さんいたはずです。なのに、どうして経済成長を日本は継続してきたか?

ある人は赤提灯があったからだと喝破するひとがいます。赤提灯とは何

か、一杯飲み屋のことです。あなたは赤提灯に行っていますか?焼き鳥

で一杯のビールやお酒を飲んでいますか?(別に赤提灯で焼き鳥やビー

ルを飲んでくださいと言っているわけではありません)この赤提灯には

何があったのでしょう?鳥串を焼く煙とタバコの煙ときっと愚痴があっ

たのではないでしょうか?

 「やっていられるか、こんな会社」と言ってはビールをぐいと、飲む。

 「あんな上司に明日こそ文句言ってやる」と言っては焼き鳥を噛む。

 「あんな客、こちらから取引やめてやる」と言っては、お酒のお猪口

がコップに変わる。

 翌日になれば、髪の毛をなで上げ、アイロンをかけたワイシャツを

着て、昨日と違ったネクタイを巻く。そしてさわやかに「おはよう、

ございます」と挨拶する。なぜ、こんなに翌日に打って変わってさわ

やかな挨拶ができるか?理由は前日に会社の悪口を言っているからで

す。愚痴を言っているからです。愚痴を言える相手がいるあなたはと

てもラッキーなのです。腹の中にあるイライラを全て吐き出している

からあなたは翌日にまた忍耐力、我慢ができるのです。吐き出せば、

またあなたの腹の中に嫌な気持ちを溜めることができます。溜めてま

たどこかで吐き出すのです。これを繰り返すことにより、日本は高度

経済成長を支えることができた、と言っても過言ではないでしょうか?

(少し大げさかもしれません)しかし、人は愚痴やイライラはきださ

ないと体に変調がくるとは多くの人が言うことです。ここで注意をし

なければいけません。それは愚痴を言う相手が本当に信頼できるかど

うかです。

 「ここだけの話だけど」というのが翌日の午後には会社に知れ渡

っているということはないですか?私は「ここだけの話」を場所を

違えて数回聞いたことがあります。勿論スピーカーは別の人です。

ここだけの話の此処って複数あるんだな、と感心したことがありま

す。信頼をする相手にこそ、此処だけの話や自分の愚痴、上司への

不満をいうべきです。それがサラリーマンの社会です。少しはなし

がずれましたね。

ここで、少し考えて見ましょう。こんなに辛くて頑張っているのは

あなただけか・・・と。見方を変えることが必要です。果たしてこ

んなに辛い世の中を耐えているのは自分だけか、と・・・。考えま

したか?すると違うと解るはずです。ここで上司のことは置いてお

いて(なぜならこの本は営業のスキルを上げるためのものだからで

す)勿論出世には社内営業も多少は必要かもしれませんが、今は営

業先の人を思い浮かべてください。あなたをいつも苦しめるお客は

辛い会社生活を送っていないのでしょうか?あなたはお客さんの会

社に伺うとき、どの部屋に通されますか?会議室ですか?それとも

顧客の会社の働く人たちから丸見えの打ち合わせスペースでしょう

か?あなたが顧客を訪問したら、顧客は席を離れてあなたがいる打

ち合わせスペースへ、もしくは会議室へ足を運んでくるのではない

でしょうか?きっと相手は「忙しいんだから、ちょっとの時間な」

と悪態をつくかもしれません。顧客とはそういうものです。で、相

手はあなたの前に座る。目は口ほどにものを言います

「今日は何のよう?」あなたは答えます。

「はいっ。先日ご依頼いただいた資料、まとめて来ました」

「そう」と言ってあいては少し前かがみになり、あなたの資料を待つ

 ここで女子社員がお茶を持ってきてくれて、少しの間二人の視

線が女子社員に向く。

 女子社員は言葉もなく、お茶を置いていきます。それ以外は何も

なかったように。

 あなたは顧客の状況を見ながら鞄からまとめた資料を出す。相手

は出した資料をこちらのペースを関係なく奪い取り、勝手にめくり

だす。こちらの説明をするタイミングを与えることなく、指は次か

ら次へページをめくる。そしてこちらの説明のスピードよりはるか

に早くに最終ページにたどり着く。あなたは途中で説明をやめるこ

ともできずに必死に言葉を繋ぐ。あいては既に腕を組み、足を組ん

で、こちらに視線を向けてあなたの説明の終了を待つ。穴があれば

入りたい心境になっているあなたはそれでも説明をやめることはで

きず(仕事だから)言葉が宙に浮き出す。そして最終ページのラス

トワードにたどり着く。

喉がカラカラになったあなたは、お茶に手を伸ばし、温いお茶で喉

の渇きを潤す。

相手はあなたの説明に理解しきったように

 「仕事、だるいな」とこぼす。腕は組んだまま、足は組んだまま。

 「うちの人事出たの、知っているか?」

 「はい、課長から聞きました」

 「おかしいよな。会社の人事って。本で読んだんだけれど、本当に

社内政治に精を出す奴が出世するんだよな」

 「はあ・・・」

 顧客は納得できない会社の人事に対する不平をあなたに言い出す・・・。

 とまあ、フィクションのような話の展開をしましたが、実のところど

うでしょうか?不平不満を全く持たない聖人君子がサラリーマンの世界

にいるとあなたは思われるでしょうか?人間はストレスを持つ動物だと

言われます。ストレスをもつほうが正常なのではないでしょうか?私が

いた会社で、不平不満を全く言わない人がいました。ただ、全く言わな

いのは私たちの前だけでした。仕事が終わってその人の行きつけの店に

一緒に行ったとき、そこのマスターが言いました。

 「この前、愚痴ってたあの仕事、ケリついた?」

 その人も自分の時間になったときには愚痴をこぼして

いたのです。

人は愚痴を言う動物です。だからバランスが保たれます。また人は相

手を警戒するものです。特に競争社会であるサラリーマン社会は。だ

から、愚痴は信頼した相手の前でしか言わないのです。逆に言えば、

顧客から愚痴を聞いたとき、あなたは顧客から信頼を得たと言えるの

ではないでしょうか?



 顧客の会社の愚痴を聞くポイント

 ●顧客と会うときはできる限り二人になるようにする

 ●顧客も愚痴を言いたいんだ、と思い込む

 ●自分は会社の愚痴を言ってはいけない

 ●顧客の愚痴に同調してもいけないし、否定してもいけない

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2014年01月20日

彼の営業成績が30倍になった理由「情報を集める」

@「情報を集める」

 何といっても営業は情報戦と言っても過言ではありません。

 営業は顧客が自社の商品が欲しいという情報を待っている

のです。しかし、相手はおいそれとそんな情報をくれるもの

ではありません。また、直ぐにお宅の商品を買いたい、とい

う情報が得られれば営業の苦労なんてないものに等しいもの

です。お宅の商品を買いたいと、思わせるのが営業で、それ

までの道のりはとても長く険しいものです。その道のりは情

報の質と内容に標識されます。では、営業はどんな情報を

れば良いのでしょうか?まず誰でも取れる情報を考えてみま

しょう。

 誰でも取れる情報とは何か?それは見た目です。

 昨日、お会いしたあなたのお客はどんな人でしたでしょうか?

 1.髪が黒い 2.髪はオールバックにしている 3.髪はムースで固めている。

 4.ムースはてかるほどに十分に使っている。 5.メガネはかけている

 6.メガネのフレームは黒色である。7.メガネのフレームはプラスチック

 8.メガネのフレームにデザインがなされている 9.身長は170cmぐらい

 10.中肉中背 11.顔はやや童顔 12.二重まぶた 13鼻筋が通っている 

 14.イケメン15.スーツは黒色 16.ストライプが入っている 

 17.ワイシャツは白18.ワイシャツにもラインが入っている

 19.ワイシャツは開襟型(ワイドスプレッド型)

 20.ネクタイは紺色 21.ネクタイはトラッド風 22.靴は黒色

 23.イタリアンタイプ(先が細くて長い) 24.手入れが行き届いている

  例えばこれぐらいの情報はとれるかもしれません。さらに営業マンは

たいてい名刺交換をしますよね。ではその名刺を見てみましょう。自分の

名刺でも構いません。一枚、取り出してください。その名刺にはなにが書

かれているでしょう?私の名刺を見てみると、まず@会社のロゴらしきが

あります。以下列挙しますと

  Aロゴらしきの色は紺色 Bロゴのデザイン Cその横に自分の著書の表紙

  D著書のタイトル E表紙の色 F自分の名前 G肩書き 

  Hローマ字表記の名前 I「有限会社P.S.コンサルティング」

  J郵便番号K「大阪市中央区南本町4−5−7」

  L電話番号 MFAX番号 N携帯電話番号 OEメール

  PEメールアドレス(ps125@w5.dion.ne.jp)Q会社のURL

どれだけ情報が取れたかと言うと、見た目で24個、名刺で19個、

計43個の情報が取れたことになります。これらがまあ、誰でも取れる情報で

すね。さらにここからきっとあなたしか取れない情報を収集していきます。さ

てどうするか・・・。きっとあなたは名刺を交換した相手と話をしたのではな

いでしょうか?最初は初めての相手なので、緊張してどんな話をしたか覚えて

いないかもしれません。そのとおり、だと思う人いたなら、がっかりすること

など何もありません。なぜならきっと殆どの人がそうだからです。きっと10

人のうち8人か9人がそうではないでしょうか?営業担当してまだ1年目なら

なおさらそうです。落胆をせずにいきましょう。沢田くんの場合は、社会人生

活は20年ほどになるので、そんな緊張もしなかったのですが。ですが、彼は

スタッフ出身です。社会人生活が長いといっても、専門的に営業職をこなし

たわけではありません。なので、最初は当たり前ですが、殆ど相手の情報を

取ることができなかったそうです。回数を積んでいきましょう。コツとして

はこれらの情報をまず書き出すことです。もちろん、会ったそのリアルタイ

ムで情報をノートに書きことはできません。失礼にあたるからです。舐めま

わすように見るのももちろん厳禁です。相手が女性なら、この時点で、セク

ハラで訴えられるでしょう。(笑)本当に注意してください。自然な感じで

視線にはいるままに相手の一つ一つを脳にインプットしていきます。そして

それを、お客さんと別れてからノートに書き出します。これはノートに書き

出すのが経験的に良いです。タブレットやパソコンに書き込むのも良いです

が、指先を動かす方が手の動きとともに、相手の印象が蘇るのですが、如何

でしょうか?人によりけり、はもちろんのことですので、まあ、やりやすい

方が良いかもしれません。そして、経験として一人目の名刺交換相手には

10個、二人目には20個と自分でハードルを上げていくことをおすすめ

します。理由は緊張感が伴うからです。何人の人とあってもいつまでも情

報が10個しか取れないのでは、相手にとってのあなたの魅力は増幅しな

いでしょう。一つでも多く、相手をチェックすることです。

 では次に会話です。会話は中々難しい物ですね。何を話して良いか、わ

からないからです。といっても話せるのは自分の知っていることしか話せ

ません。相手との時間を自分の紹介だけで話してしまうと一方的になりま

す。さらに自分の会社の紹介を始めると、相手は「別にそんなことを聞い

てないよ」と思うかもしれません。この会話には共通なことを話すのが無

難です。あなたが営業である場合、例えば私が営業先の場合は、名刺の情

報の確認をすることが良いのではないでしょうか?上記の情報から、

 「有限会社なのですね」とか

 「P.S.コンサルティングって何か珍しい名前ですね」とか

 因みに私の会社の‘P.S.’は追伸(ポストスクリプト)の意味で

使っています。私が若かった頃は手紙が友達とコミュニケーションする

手段の一つでした。手紙の内容もさることながら、文面の最後にある追

伸がとても相手の心に効果的な力を持ったものです。相手の心に残るよ

うな仕事をしたい、ということで、‘追伸’の頭文字のP.S.を使っ

ています。この点を聞かれると、ツボの一つなので、私は喜んで話して

しまうかもしれません。会話に関しては別の項でもお伝えさせていただ

きます。とにかく、ここでは相手の情報を取ることを徹底してください。


 情報をとる時のポイント

  ●見た目に入るものは全て情報とする

  ●相手の全身から情報をとる

  ●名刺に書かれているものは情報の宝庫と考える

  ●見た目と名刺から情報は少なくとも30個はとる

  ●会話と見た目と名刺からとる情報は少なくとも50個を目指す。

  ●相手と別れたあと、獲た情報を手帳に手書きをする。
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2010年06月13日

廃業

路地の入った鉄工所から幾つものプレス機械が運び出されてい

た。日曜日の朝、人の動きが少なくなる時間にプレス機械の運

び出しは始められた。大阪では梅雨入りを思わせる小雨が静か

に降っていた。私は鉄工所の親父の息子として生まれた。私が

生まれたときには、親父は祖父からの経営を引継ぎ、二代目社

長となっていた。本当に小さな町工場の鉄工所だった。祖父が

町工場を始めたのが昭和20年。私が生まれたのは昭和35年。

小さいながらお得意があったのと、高度経済成長の波に乗って、

町工場はほんの僅かながらも成長していった。国としても地元

の大阪としても、東京オリンピック、大阪万博のおかげがあり、

町工場は少しずつ人が増えて、20人から30人を超える人が働

いていたと思う。私は、中学生となり、高校生となり、大学にも

入れて、家を離れることになった。その流れの中でも企業とし

て良い時代もあれば、やはり苦しい時代もあったと、母は回顧

する。父も私が27歳のとき、享年55歳で鬼籍に入り、鉄工所の

経営は父の弟二人と母に任された。母は、大人しい人で父の弟

二人の決定に従う、経理担当をしていた。まあまあ順調に一見

見えていたのが、バブル崩壊を受け、リーマンの影響を受けた。

バブル時は時流にのり、最高の売上と最高益を出したようだ。

バブルの崩壊後も本業以外に手を出していたというのではな

かったようで、苦しいながらも、耐え忍ぶことができた。本業以

外に打って出ようという情報と欲がなかったのが幸いしたのか

もしれない。その後、情報不足(もちろんこれだけが要因では

ない。他にも挙げれば幾つかの要因がある)が大きく影響して

時代の流れにうまく対応することができなくなっていた。親会

社は情報を不足なく取り込んで行きバブル崩壊後の経済の流

れとなる企業の海外流出に、対応していくようになった。情報

が不足する小さな鉄工所は、親会社の海外(主に中国)シフトな

どにタイムリーに適応できなく、仕事は順調に減少していった。

経営陣も年を重ねて、ますます時代の変化に取り残された。そ

の結果、5月末に1945年に創業した鉄工所は操業停止となった

のだ。

 日本の中小企業のある意味での典型だろう。責任と原因は顕

著である。経営者の勉強不足、能力不足、ワンマン体制、現実

直視からの逃避などなど。中小企業が繁栄するその方法は反

映する企業の数ほどあるけれど、倒産もしくは廃業する理由は

全て同じだ。

廃業は歴史を潰すことだ。鉄工所も65年の歴史を雨の中で潰し

てしまった。
posted by P.S.コンサルティング at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサルティング

2009年12月10日

よくわからない

これまで数多く(と言っても1000社を超えてはいない、恐らく)

の企業の社長とお話をさせていただいて本当に良くわからない

ことがある。見方を変えるとすぐに答えは出てくるのだが、見

方は変えたくない。

 私は曲がりなりにもコンサルタントと名乗っているので、企

業がお困りのときは解決策を提供することが求められる。求め

られるのだが、いつ言うのか、は決められていない。また一度

に全てを言わなければならないのか、も決められていない。解

決策を提供することにおいてにまつわる要素、時間・内容・対

象者は相談事項であるはずだ。なのに、それらを直ちに提供す

るべきだ、と一方的に言われることがある。ある人に言わせれ

ば、今にも沈みそうな会社に対してアドバイスがあるのなら、

すぐに言うのが筋だろう、と。私には何が筋かわからない。夜

の暗闇で困っているのであるのなら、灯りはすぐに必要だけれ

ども、私は差し出す灯りは限界があるもので、私の手の中にあ

る灯りが消えてしまえばまた夜の暗闇を招くことになる。その

ときには私の手元にはもう灯りがないわけで。

 売上げが落ちている企業がある。私に相談する企業はこうい

うタイプが多いのだが。

売上を何とか回復しないといけない。なのに、営業対象は受注

が減少している当の得意先なのだ。「もっと仕事を出してもら

うように頼んできた」と社長は平気で言うのだけれど。

発注が落ちているお得意先にもっと仕事を頼めば、仕事が出て

くると思っているところが私にはわからない。太いパイプと思

うのなら、仕事が減っているというのは、得意先も仕事が減っ

ているということなので、頼んでも仕方がない。また仕事があ

るのに自社への葉中が減少していれば、当たり前のことだが、

得意先の自社への見方が変わったということでるから、太いパ

イプがあるというそもそもの前提がおかしいということになる。

しかし、この理屈が通らない社長が多いのである。こんな社長

がいる会社はつぶれてしまえばよいのに、と思っている自分だ

が、一方ではそこで働いている従業員のことを考えれば、何と

か倒産せずに収益を上げて欲しいと思うのである。どっちなん

だと、糾す声が聞こえてきそうだが、どちらも私にとっては正

解なのである。

 自分の都合が悪いことは認めたくないだけだ、と冒頭の答え

があるが、それでは人は何も経験に学んだといえるはずがない。

それでも良いのだろう。人は過去に学ぶものではない、という

ことになる。教育とは過去に学ぶものだと思うが、それを否定

すること。どうにもよくわからない。貴方はどうだろうか?

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2009年09月26日

売上げが伸びない会社

色んなタイプの売上げの伸びない会社がある。働かない人ばか

りの会社。社員は働きに会社に出てきているのだが、仕事は殆

ど思い通りに行かない。思い通りに行くほうが極まれだ。ある

人は、仕事が上手く行っているときこそおかしいのだ、と喝破

している。この会社では、殆どの人が、仕事が上手く行かない

原因を他人の責任にしている。

 融通の利かない、四角四面の会社。規則だけがまかり通って

いる。このような会社のとある営業は、外にいる顧客を開発し

て売上を取ってくるのが仕事なのに、規則を遵守するために会

社に居ることが多い。営業なのに社内書類の仕事をいつまでも

行っている。口先だけ営業だ。売上げがショートしようが関係

ない。決まった給料を会社はくれるからだ。他人が規則を破ら

ないかどうか、自分の仕事でもないのに躍起になる。営業の売

上よりも、コピー用紙の節約だとかに腐心し、本来の任務をど

こかに置いている。個人の売上を考えれば全くの赤字である。

それなのに、他人のコピー枚数を厳格にチェックしている。ま

たこのような本来の任務を忘れている営業を見て見ぬ振りをす

る上司が居る。成績が悪くても率先して動こうとしない。給料

泥棒まがいの人が列をなしている。

 保身者だらけの会社。社員全員、わが身が可愛い。当たり前

のことである。自分の身が可愛くない人間などいない。このよ

うな場合、顧客は他人で、顧客当人も自分が可愛く思うので、

このような会社とは付き合わない。リスクを背負って一生懸命

に行動する人々に人は手助けをしたくなるし、また係わり合い

になりたいと思っている。リスクを背負って振舞う人には成長

が極近くに存在するし、成長する人間の周辺にいれば自分も良

い刺激を受ける。そして他人からの余波で自分が成長すること

になる。

 貴方の会社の売上げが伸びていないというのなら、どのタイ

プに属するのだろうか?

 まあ、上記以外に会社の売上げが伸びない原因は他にも一杯

あるだろうけれど・・・。
 
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2009年09月12日

どう見るか。

ある知り合いが自分の勤める会社のことで悩んでいた。私は

コンサルタントの端くれなので理由をやんわり聞いてみた。理

由は「若い連中が先輩や上司が仕事をしているのに、定時にな

れば早く返ってしまう」ということだった。言葉の真意がわか

らないまま「え、それって普通なんじゃないの」というと相手

が訝しげに私を見る。「でも、先輩達が仕事をしているのだか

ら、『お手伝いしましょうか』とかの言葉があっても・・・」

 知り合いは若く(と言っても30半ば前)会社の中堅どころで

ある。若い人たちと上司達との中間で悩んでいるようだ。

 まあ、この問題、年配の人には歯がゆく映るようだ。別の会

社でも同じようなグチを社長から聞いたことがある。50歳を過

ぎた人なのだが、他人が仕事をしているのに定時を過ぎたら帰

ってしまう。社長はみんなが仕事をやっているのだから、手伝

うのが当然だろうと思うのだが・・・と言った具合である。簡

単なようで難しい問題だ。理由の一つはお手伝いしたからとい

って報酬に影響するかどうかわからないこと。手伝って給料が

上ると若っているのなら、手伝う人も多く出てくるだろう。年

配の人は「そんなことではなくて、みんなでやっているのだか

ら(人だから)手伝うのは当然だ」といいたいようである。

気軽に言って「自分で出来ますから」といわれれば善意を出

したほうの気分も壊れる。給料に影響するとわかっていれば

「私の仕事を取って残業代が欲しいんだ」といわれることがあ

る。結局は自分のことを自分でするのが良いということになる。

 冒頭に上げた企業では個人での作業が多い業種だ。ここで

はきっとお互いに手伝うということを上司の人たちがやって

いるのかどうか、が問題になるのではないか。上司のやり方に

部下は倣うことになる。上司はきっと自分から手伝おうか、と

は恐らく言わないだろう。(単純な作業は別だ)

 「手伝おうか」は上司の姿があって部下は行動に起こすのだ。

 「聞けば聞いてくれる」と同じに「手伝えば手伝ってくれる」

ということではないだろうか?まあ、これだって問題が残る。

他人に手伝ってもらえばやり方が違うことが多く、結局2度手

間になることも少なくないからである。

posted by P.S.コンサルティング at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサルティング

2009年06月08日

「世界の情報を整理する」

  アメリカのITベンチャー企業のグーグルはこの壮大な目

標を掲げて現れた。二人の天才の技術者が始めて、数年後に現

在のCEOのシュミット氏が加わった。二人の創業者社長は技

術革新に没頭できる状況を作り出している。短期の利益に追い

まくられない研究開発中心の経営形態である。

 何がすごいかといってここで詳しく書けるほどに彼らのこと

も知らないし、また私の力と能力は彼らのレベルには遠く及ば

ない。ただ、思うのは何を目標と設定しているかが明確にある

ことだ。私が読む新聞によれば、グーグルが上場した年の日本

のIT業界では、学生で起業したというベンチャー企業がプロ

野球球団の買収に名乗りを上げていた。この目論見は叶わず、

また続いて世間を騒がせた放送局買収も結局は失敗に終わっ

た。創業者のもとで代表取締役を勤めていたY氏は創業者のこ

とを「とにかく(世の中や市場に)受けることをやりたがって

いた」と評している。この日本のITベンチャーの1企業をアメ

リカの天才技術者が創業したITベンチャーと比較することは

酷だろうか?その後の経緯を見れば、何を目標にしようとして

いたか、の彼我の差は歴然としている。

 日本国内でこのように明確な目標となっている企業は多いと

はいえない。また明確になっている企業はゴーイングコンサー

ン(持続企業)を実現しているものだ。パナソニック、ホンダ、

トヨタ、ソニーが有名なところだ。日清食品や任天堂も仲間入

りをする程にすばらしい目標を掲げている。

 この目標というもの、案外簡単に設定できるものではない。

グーグルの二人が設定したこの目標を創業間もない頃に聞いた

人は何と思っただろうか?繭につばつけた人もいるだろうし、

何を寝ぼけたことを言っているんだ、と一蹴した人もいるだろ

う。それらの言葉にひるむことなく彼らは続けてきた。そして

世の中を驚かせてきたのだ。

 リーダーはビジョンの語り部であるべきだ、と私は人々に伝

えている。何も私がオリジナルで考えたテーゼではない。幾つ

かの書物の中のリーダーシップのあり方と自分の経験に照らし

合わせて、このように思っているだけである。グーグルの二人

の創業者社長はすばらしいリーダーシップを発揮している。

「世界の情報を整理する」とはすばらしいビジョンであるし、

このことを二人は表明し続けている。

 二人はまさに語り部である。
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2009年06月06日

組織の力Dコミュニケーション

挨拶で相手の警戒心をどこかに置き忘れさせるという内容を

前回に書いた。この警戒心を拭ったあとはどうするか?コミュ

ニケーションの問題がよく言われる。コンサルの相談をしても、

社内コミュニケーションが取れていないとか、部下が何をして

いるのかよく解らないとか、とかだ。後者の問題があるのであ

れば、管理職(マネージャー)はすぐに変わるしかない。部下

が何をしているのか、報告を待っているだけなのか、知ろうと

しないか、のどちらかになる。結局はそのマネージャーはあく

までも受け身で主体が存在しないので、変わるしかない。社内

コミュニケーションについて考えると、これはこれで厄介なも

のだ。ある部長の話で「私は、男性であるので、男性は何を考

えているか多少わかるし、少々厳しいことを言っても大丈夫だ

とは思うが、女性となると難しい」というのがあった。恋愛に

おいても女性は永遠の謎であるので、仕事の組織上では無理に

解ろうとして悩まないでいるのがよいのではないか。この部長

の話では、自分も男性であるから、男性が何を考えているかわ

かることが注意点である。解るからそれ以上にわかろうとしな

いことが多い。それはそれで事実わかっているのだろうけれど、

女性はそうではないのだから情報をやり取りするしかない。言

葉で情報をやり取りするのか、書面でやり取りするのか、メー

ルでやり取りするのか。手段は何でも構わないのでわからない

こと(不足していること)を補う必要がある。当然、その際に

は男性に対するのと違ったモードでの女性への対応が必要だろ

う。下手に出るとか、わざと丁寧にということではない。自然

体での女性対応のモードである。(まあ、これが難しい、と世

のマネージャーの多くは思っているに違いない。何云う私もそ

う思っている)

 話を戻して社内コミュニケーションのこと。挨拶をする。朝

会社に出てきたときも帰るときも。挨拶をしても返しの挨拶が

ない組織も多い。そういう組織の殆どは、生産性は上がってい

ない組織だ。勿論、例外はある。例外はあるがごくごく少数で

あることは間違いない。あなたが出勤をして「おはよう」と挨

拶をする。上司があなたに向かって返しの挨拶もなく「昨日の

A社の話はどうだった」といわれるのと「ああ、おはよう。昨

日のA社との話どうだった」と言われるのと、どちらが気分が

良いだろう。そんなもの一緒だよ、と嘯く輩もいるかもしれな

い。そんな輩には、この状況が毎日何十日、何百日続いたと考

えてみてください。あなたは挨拶をしようという気持ちを持ち

続けることができますか?と聞きたい。想像しない連中は「そ

んなのわかんねえよ」というだろう。しかし想像する人は「そ

のうち挨拶するのが嫌になるかも。挨拶しても挨拶してくれな

いのなら、何か損をしているかんじがする」などの言葉が返っ

て来るのではないか。挨拶は損得ではないが、やはり挨拶を返

してくれない人にはガスが溜まるものだ。偉いと自分が思って

いる管理職の中には、挨拶は目下のものがするものだ、という

認識を持つ人がいる。驚きだけれど、そういう人が結構いる。

挨拶は役職関係なく、年齢関係なく交わすべきものなのに。こ

ういう上司をもつ組織も生産性が上がらない(社員がやる気を

無くしていく)傾向がある。
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2009年06月02日

根本理由は同じ

GMにとってよい事はアメリカにとっても良いことだ、と

いわれたアメリカ自動車3大メーカーのGM(ジェネラルモー

ターズ)が破産申請をした。日本における民事再生で、GMは

再生に入る。GMの再生は国主導の下で行われる。株式の60

%をアメリカ政府が持つという異例のことだ。自由の国のアメ

リカで国が民間企業の再建の主導権を握るわけだ。GMの凋落

はニュースにも多く報道されているので既に詳しい方もおられ

るだろう。アメリカの象徴とされる企業が倒産するのはパンナ

ム(パンアメリカン航空)に続くものではないか。パンナムも

アメリカを代表するものとして言われていた。空のアメリカの

象徴が墜落し、陸のアメリカの象徴がクラッシュしてしまった。

 GMの破産の原因は、従事労働者OBの年金と医療の負担と

時代への適応(環境への適当:石油ショックによる低燃費化、

環境保全による二酸化炭素削減)が怠ったためだといわれる。

OB連中は既得権に拘泥し、経営者たちは、アメリカの象徴と

されるGMを政府が潰すはずがないという慢心と自惚れに首ま

でどっぷりつかり、いわば過去の栄光から逃げられなかったわ

けだ。会社が倒産する理由がここにも明確に出ている。

 既得権への拘泥、慢心と自惚れ、過去の栄光への憧憬、中小

企業でも世界一の企業でも潰れる理由は根本的に同じというわ

けだ。

 しかし、GMだって危機感を抱いた人がいないわけではない。

中興の祖といわれるスローンはかのドラッガーに社内調査を依

頼し報告書を受けていた。報告書内でドラッガーは栄華の驕り

を忠告していた。が、流れは修正できなかったというわけだ。

 GMはどういう教訓を残していくのだろうか?それとも、G

Mの破産の原因はすでに解明されている経験済みのものばかり

で、新しい教訓など残さないのだろうか?いや、きっと企業内

には新しい教訓など残さないかもしれないが、アメリカ国民に

とっては、時代の変化を否応なく突きつける新たな一撃となる

だろう。

 ※冒頭の「GMにとって良いことは国(アメリカ)にとって

も良いことだ」と言われたのは1950年代のことである。
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2009年05月24日

組織の力C(コミュニケーション)

コミュニケーションはお互いの情報の格差を埋めることで

あると組織の力B(5月17日)に書いた。では、一般的に言

われる挨拶はコミュニケーションと言えるのか、とご質問が

来そうだ。「おはようございます」とか「こんにちは」とか、

が何の情報の格差を埋めているのか、ということだ。きっと

何も埋めていないだろう、と私は思う。繰り返すが、コミュ

ニケーションはお互いの情報の格差を埋めること、その行為

である。この行為を行うために文字や言葉、視線や表情を使

う。これらは手段であり、ツール(道具)である。

 この「おはようございます」とか「こんにちは」等の挨拶

の言葉はどのように考えるか?

 あなたが電車に乗ろうとするとしよう。ホームに電車が入

ってくるのを待っている。すると隣に並んでいた人が突然に

「おはようございます」

と声をかけてきた。あなたは驚くだろう。貴方には記憶も印

象もない。どこで会ったのだろうか?お得意先のお一人なの

か?名刺を交換しているのに先方は覚えていて、こちらが覚

えていない。失礼なことを俺がしている・・・見知らぬ人か

らの挨拶の言葉できっと貴方の心はさざなみ打つ。更に相手

は話しかけてくる。

「タイガースは、昨日はどうだったのでしょうか?」

心にさざなみが打つ貴方は動揺する。知人かどうかわからな

いのに、話をしなければいけないのか、する必要がないのか、

あなたは迷う。そして追い討ちが来る。

「今日、朝寝坊をして、新聞を読む時間がなかったので」

あなたは知っている。昨日、タイガースは珍しく完封で勝利し

たのを。タイガースが珍しく勝利して、阪神ファンの貴方も嬉

しい。勝ったことを自分からも口にして勝利を共に喜びたい。

「はい、昨日は勝ちました。完封で」

 あなたは答えてしまう。これでコミュニケーションは成立だ。

めでたく電車がそよ風のようにホームに入ってくる。タイガー

スの勝利の喜びを誰かと共有したいあなたの気持ちは満たされ

た。それよりも何よりも隣の人は、挨拶をすることであなたか

らタイガースの試合の結果を引き出せたのだ。勝ったか負けた

かは隣の人には関係ない。貴方と同じタイガースファンかもし

れないし、家族で唯一のアンチタイガースかもしれないのだ。

二人はタイガースの昨日の試合結果を共有した。

 このように挨拶には相手のガードを取り払う機能があると私

は考えている。相手からの挨拶によって人は警戒心をどこか

に置き忘れてしまうというわけだ。
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2009年05月17日

組織の力B(コミュニケーション)

  コミュニケーションの難しさ。コミュニケーションのそも

そもの語源を紐解くと、ラテン語の共有するという意味から生

まれた。この共有というものを更に深く掘り下げてみる。

 共有とは、何を共有するのだろうまた、なぜ共有するのだろ

う。何を共有するのかというと情報や知識である。知恵やデー

タもそうだ。ではなぜ共有しなければならないのか。勿論それ

は必要だからだ。お互いの行動や考えの理解に必要なのだ。こ

の点において是非知っておかなければいけないのは、行動や考

えの理解においては、人はお互いに必ず情報の格差が生まれて

いるということだ。私と貴方では、もし一緒に行動をしようと

するならばコミュニケーション必要だ。理由は先に書いた通り

に既に情報の格差が存在している。例えば、私は堺で生まれて、

家族5人である、ということを初対面である貴方は知らない。

私は貴方がどこで生まれてどこの小学校へ通い、どの所属して

いたクラブの顧問の先生も知らない。お互いに全くの情報の格

差があるのだ。(当たり前だといわないで欲しい)これらの生い

立ちを知ればお互いの理解が早くなる。そうすれば一緒に行動

を取るのが容易になるわけだ。この情報や知識の格差を埋める

ために、言葉や身振り手振り、文字などがあるのだ。人の中に

は話をすることがコミュニケーションと考えている人がいるが、

実は相ではない。話をすることはお互いの情報や知識の格差を

埋める一つの手段に過ぎない。隣の人にもメールで情報をやり

取りする会社があったけれど、これはこれでコミュニケーショ

ンが行われているか、と言えば行われている、といえる。ただ

十分かどうかは不明だ。

 言葉がコミュニケーションの手段であると同時に、言葉のリ

ズム、相手の雰囲気、表情などもコミュニケーションの一つで

ある。お互いの格差を埋めるためには数多くのコミュニケーシ

ョン手段を講じたほうが良い。より多い手段を駆使したほうが

正確だからだ。自分が他者と同一にならない限り、必ず情報や

知識の格差は生じる。だから一緒になって効率的に行動を起こ

そうとか、ましてチームで仕事の生産性を高めるためにはお互

いの理解が欠かせないので、コミュニケーションが必要となる

わけだ。
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2009年05月15日

組織の力A

組織の力を強くするための一つの方法はリーダーが強いリー

ダーシップを発揮することだ。強いリーダーシップは何かという

と、組織が取り囲まれる周囲の変化をつぶさに観察し、分析し、

効率的な対応をすることと、組織を構成するメンバーに揺るがな

い信頼感を与えることである。信頼感を与えるにはぶれない言動

と行動、そして組織を導いて行くその先の姿を表明することだ。

 組織を強くする方法のもう一つのアプローチは、組織を構成

する個々人の力を強くすることだ。個々が強くなって総体を強

くするということだ。例えば組織の個々のメンバーが全て3割

以上の打率を維持する打者だったり、もしくは個々のメンバー

全てが10勝以上する力を持つ投手だったりするということ。

全ての打者がイチローや松井選手だったり、松阪大輔だったり

すればよいわけだ。しかし世の中はよく出来たもので、組織の

メンバー全員がイチローや松井選手や松阪選手ばかりになるの

は奇跡以外にありえない。球界の盟主とのたまう球団がお金に

モノを言わせてほぼ全球団の主力選手を買い漁ったりするが、

常に勝ち続けているわけではない。主力選手ばかり集めても同

じような選手ばかりでは(例えばホームラン打者ばかりとか)う

まく組織が回らなくなるのは自明の理である。また経営的に言

うと、組織となれば2・6・2の法則が働いてしまう。2割の

優秀者と6割の中庸者そして2割のお荷物ということだ。組織

を強くするやりようとして6割の中庸者を如何に優秀な2割に

近づけるかということになる。この6割の人々が組織にとって

はキーなのである。

 6割の人々を如何に上の2割の近づけるか?

 勿論ビジネス能力をあげることになるわけだが、このビジネ

ス能力のレベルが個々によって異なる。これが厄介なのだ。こ

の異なる能力差を個別に対応していかなくてはならない。その

ためには個々の能力がどれぐらいかを個別に認識することが必

要である。これがマネジメントといわれるものだ。マネジメン

トとは個別の対応なのだ。これが難しい。個別に対応すること

が難問なのだ。人は生ものである。その人がどういう状態であ

るのか、どういう状況でいるのか、を知るためには情報を集め

なくてはならない。この情報集めがコミュニケーションといわ

れるものだ。コミュニケーションが如何に難しいか。
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2009年05月14日

目標の効果

  組織の力を強くするためには目標がどうしても必要にな

る。理由は力が強いか、弱いかを判断するのはおのずと相対

的になってしまう。これでは人の立つポジション、見方、価

値観によって異なってしまう。ここで統一的に非相対的なメ

モリが必要となる。これが目標だ。この目標というのが悩ま

しい。言うは簡単だが、殆どの人が明言したがらない。理由

は目標を設定し明言した場合、逃げ道が閉ざされてしまうか

らである。逃げ道が閉ざされないように多くの人がとってし

まう行動は努力目標というものである。この努力というもの

が曲者だ。努力をしても経営目標は未達成になる場合が多い。

環境の変化が自分が予測したものと違うケースが多くあるか

らだ。あくまでも変化を予測するのだ。予測は予測である。

未達成な場合の責任逃れが努力という言葉に隠れている。見

事な文章能力であり、作文能力だ。官僚用語として捉えられ

ても支障はないほどのものだ。努力目標を設定したって何ら

意味はない。では目標は常に達成しなければいけないのか、

目標達成は努力した結果であるから努力目標としたって良い

のではないか、という議論がある。この理屈は尤もだ。目標

達成は努力をした場合での結果であることは間違いない。で

は、常に目標という言葉を同義語ということで努力目標とい

う言葉にするか?これでは目標自体に意味がなくなってしま

う。誰も努力目標に対して努力しないことになるからだ。こ

の努力というものも曲者で、努力をしたか、していないかは

他人にはわからないことが多いのだ。目標を努力目標に変え

ても官僚は別に困らないだろうけれど、民間企業では致命的

になる。皆が努力目標に努力しなくなれば企業の業績は見る

見る減少していく。この減少を防ぐためにも努力目標ではな

い本来の目標が必要となるのだ。

 経営がうまく行っていない企業ではこの目標を立てていな

いところが実に多いのである。
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2009年05月13日

組織の力

組織の力を強くしていくためにはどうするか、というテー

マはいつの時代においても経営において主要な位置を占める。

組織を強くしていくことが会社を強くしていくことに他なら

ないからだが、これがなかなか悩ましい。組織の構成員がお

互いに強固に結ばれていく状態が理想の姿となる。構成員が

お互いに強く結ばれていても結ばれた状態が常にお互いを見

るようでは組織は動いていかない。組織を取り巻く環境は常

に変化しているので、強固に結ばれた状態であっても誰かが

その変化を認識し、効率よく対応するように強く結ばれた組

織を導いていくことになる。お互いに強固に結びついたとし

ても実際に手を強く繋ぎあうわけではない。相互信頼という

見えない絆につながれていくだけだ。この繋がる絆も常にメ

ンテナンスする必要がある。その手段が報告・連絡・相談を

含めたコミュニケーションである。環境の変化を捉えて強固

に結びつく組織に効率よく指示を出していく。指示は全体の

進んでいく方向であったり、組織の絆の結びつき方であった

りする。環境によっては最後尾にいるメンバーを最先端に持

ってきたりすることがある。こうすることにより環境の変化

の対応が従来以上に迅速にできたり、余裕の力ができたりす

るからだ。組織メンバーの(学習能力や処理能力といった)

対応能力、成長速度も人によって違うのでこれらも押さえて

おく必要が生じる。

 この判断を下すことがとても困難な時代である。

 強固な絆が緩んだときどうすれば良いのか?

(例えば相互に不信感が起きたとき。組織の中が分裂したと
き。など)

判断を下す組織リーダーは常に一方向だけでなく全体を見て

いかなくてはならない。それは組織の全体だけでなく、自分の

行動が適切かそうでないか、も含めてである。

リーダーが保身のそぶりを一瞬でも見せれば、強固であった

絆はたちまちに砂で出来たものとなり消え去ってしまうだろう。
posted by P.S.コンサルティング at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサルティング

2009年04月27日

この時期に何をするか?

私の住んでいる辺りは準工業地帯であり、町工場が多い。

同級生も事業の承継を受けて社長をしている者も少なからず

いる。その中の一人の会社が週の稼動を3日にしていると噂

で聞いた。金融危機の不況が私の近所にも及んできたのだと

改めて思ったのだ。週3日は月曜日、火曜日、水曜日。週の

前半は仕事をするが、後半の木曜日以降がお休みというわけ

だ。ニュースにもあるとおり、木曜日以降はアルバイトもO

Kという。従業員の方たちはそれでアルバイト口が見つかれ

ば良いと思うが、さすがに経営者はアルバイトというわけに

いかないのではないか。なぜならば、お得意さんあっての仕

事なのだから、お得意から召集がかかれば行かないわけには

いかない。この辺りが経営者として辛いところだろう。企業

の発展を占うにはこの手が空くときに何をするか、という人

がいる。手が空いているから遊ぶのか、手が空く時期だから

これを利用して個々のスキルを含めた知識を蓄えるのか、ど

ちらを行うか、ということだ。理屈はわかっていてもこれが

中々上手くいかない。普段、知識やスキルを学習しようとす

る雰囲気(風土)がない組織が急に学習に走れるわけがない。

忙しくてもその間にも少しづつでも学習する癖がついている

組織では、抵抗感がなくこの時期に大いに学習に励むことだ

ろう。何でもそうだが、俄かなものは身につかない。俄かは

悪銭と同じである。とすると、普段学習する癖のない組織は結

局遊んでしまう以外にない。この不況が終わりを告げたときに

は相当な技術革新と新市場が待っているはずだ。その波に乗り

切れないに違いない。とすると、景気が上向いたとしても、こ

の時期に遊んでいる企業はただ、延命をしているだけというこ

とになるか。この時期というのは不況時をいうのではなく、実

質的には好況時に何をするか、ということになるのだろう。

 同級生の会社はそこそこに立派な会社である。来る景気回復

の波に上手く乗れるように、この時期を有意義に過ごすことを

願っている。
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2009年04月15日

経営の方程式

利益方程式というものがある。 売上−費用=利益という

ものだ。この利益方程式が経営のエッセンスであるといって

も過言ではない。結局は利益を残していけば殆どの場合企業

は倒産をせずに済む。(殆どと言っているのは黒字倒産とい

うケースもある)この利益が実際のキャッシュとしての利益

なのか、会計上の(帳簿上)の利益なのかは大きく別れると

ころだ。現在はキャッシュとしての利益を重視する傾向であ

る。

 ではこの利益をいかに増やすか、ということになる。左の

辺を見れば+の売上と−の費用となるので、利益を増やすに

は売上を上げていくか、若しくは費用を少なくするというこ

とになる。売上を増やすにはイノベーションを起こしたり、

営業を強化したり、販売促進を強化したりする方法がある。

勿論このほかにも色々なやり方がある。M&Aも一つの選択

だ。費用を減らすにはまず3Kと呼ばれる交際費、交通費、

広告費に手をつける。このほかの同じKとして研究開発費な

どがある。これらの項目で足りなければ、人員に手をつける。

必要なときに社員を求める人件費の変動費化であったり、固

定費である社員人件費の削減などが代表的だ。何を一番に行

っていくかは戦略の選定の順位に従ったり、経営者の判断だ

ったりする。戦略の順位の設定や、経営者の判断が間違って

いれば会社は危うくなる。何を行っていくか、明確にするこ

とが経営の判断となる。

 経営者となる人は常にこの方程式を頭の中におき、利益が

どれぐらいになっているかを把握することが絶対的に必要と

なる。
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2009年04月14日

中小企業会社社長

  目の前の問題を処理していく。自分を偉いと思い込む。

自分を偉いと思い込むことは中小企業会社社長にとっては必

要なことだ。多くの中小企業会社の場合、自分以外に頼れる

ものは他にないからだ。ただ、偉いと思い込むその思考や行

動は精査しなくてはならない。人は誰しも自分が偉いと思い

込む。いや、思い込みたい。この思い込みが個人の全ての活

動のエネルギーになるのだけれど、社長である限りはそれが

間違っていないようにしなければならない。厳密に言えばよ

り正解であるという風にしなくてはならないのだ。このため

には‘他者’の意見を聞くことが最大の手段となる。

 以前に出席したある集まりのこと。この‘他者’になるため

に多くの人が集まった。具体的に言えば、コンサルタントとい

う人たちだ。私もコンサルタントの端くれであるけれど。‘他

者’になることを率先するシニアの人々。経営がうまく行って

いない社長に「経営の何たるかを教え込むのだ」とか「売上が

上がらない原因を経営者にわからせることが必要だ」とか。時

代錯誤的な青年の熱血将校のような人たちだ。私はとてもこれ

らの人が理解できなかった。聞いていると、これら厳しい言葉

を発せられる人々は(勿論全部の人というわけではないが)大

手企業、大企業の社内研修講師をやってこられた人だった。私

が理解できないという理由は、中小企業の社長は自分の家族や

生活、人生をかけて事業をしている。そういう意味では生半可

な気持ちで事業をやっているわけではない。大企業の中で安定

を保証されて講師を行っている人々とは立場が全く違うのだ。

真剣の度合いも違う。それなのに「教え込むんだ」とか「解ら

せることが必要だ」とかという態度は全くそぐわないものだと

私は感じた。大企業風を吹かすこれらコンサルタント。一度中

小企業の荒波の中に身を投じてみればよい。人間社会というの

はおかしなもの、理不尽で無責任なことをのたまう人ほど逃げ

足と変わり身と責任転嫁が秀逸である。

 話が少し逸れた。

 自分が偉いを思って行動することは必要だが、その行動がよ

り正解になるためには意見を発してくれる相手を社長は持つべ

きである。
posted by P.S.コンサルティング at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサルティング

2009年04月13日

若い力

 若い力が企業の未来を担う、と言って恐らく反対する人はいな

いだろう。若い力は社会の担い手であるが、同時に会社の担い手

でもある。では、経営者の中でその若い力を育てていこうと思っ

ている人がどれぐらいいるだろうか?

 「社員が働かないからだ」

とは何度か聞いた台詞である。不毛な言葉だ。

社員は若い社員だけではいと思うが、まあ、実際は殆どの場合

は経営者より社員は年下はずだから、経営者にとっては社員の

力は若い力と言っても良いのではないか。今の若い人たちは新

人類とか団塊ジュニアとか言われ、以前のものの考え方や見方

が違うといって悩んでいる経営者もいる。これらの経営者は悩

んでいる分まだまだ可能性があると思える。

しかし、自分達が育ったオールドバリューで、今の若い人を見

ているがために、若い力の育成がうまく行かない経営者を多く

見かける。組織力の性とはある側面で言えば若い人をいかに組

織に取り組むか、ということになる。若い人に媚びることでは

ない。これが難問だ。
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2008年12月20日

目標の設定

 自我の確立は、凡そ7歳から8歳で確立されるとかしないとか。

それまでは自我というものが不成立かつ不明確で、本能の赴くま

まということだとか・・・。それこそ不明確な知識であるので、

きっちりしたことはいえないけれど・・・。

 何を言いたいのかというと、主体的意識がもたらす目的や目標

というものについてどうか、ということ。ビジネスでは目標(ここ

では目的も含める)は本来的には欠かせないものである。欠かせ

ないものなのに、欠かしている経営者が多いのが現実だ。経営

者の方々は皆8歳よりは年が上であると私は思っています。

「社としての売り上げ目標はある」といわれる方は多い。

「では、部門別は、商品別はいかがですか?」

 と畳み掛けると、そこまでは目標は立てていない、とか

返事されない方がおられるます。とても残念なことです。

 目標を立てて、宣言するということは、自分を縛ることだ

ったり、自分に責任を課したりすることだったりするわけで。

厳しい状況に自分から自分を追い込むことになったりするわ

けです。経営者の方が深い谷に自分自身を落として、何とか

這い上がってこようとする。(目標を達成しようとする)

この何とか這い上がって来ようとする姿勢を見て、従業員は

経営者についていくのではないでしょうか?

 目標を立てることは、株主への約束であり、利害関係者へ

の約束だったり、従業員への約束だったりします。

 経営者の皆様、厳しいでしょうが是非約束を行って下さい。

この約束の履行が社会での信頼と信用を醸成していくはずです。

 社会や従業員の方々から信頼を得るように、経営者の方々が

約束をし、実現することを衷心より願っております。




 
posted by P.S.コンサルティング at 17:36| Comment(0) | TrackBack(0) | コンサルティング