2013年10月01日

戦後の不条理

日曜日の夕方に私はよく散歩をする。近くには川があり、その堤の

歩道を歩いていく。その川は西向きに河口があり、私の散歩をする

あたりは海から1キロメートルほどしか離れていない。晴れた夕方

などは眩しく沈む夕日に向かって散歩をすることになる。この同じ

夕日を彼も浴びていた。彼の名は壱岐正。彼はこの川土手に腰掛け、

夕日を浴びながら立ち上がった。彼は戦後シベリアに抑留されその

後日本へ帰還し、大阪の商社に入った。彼の経歴はベールに囲まれ

ていることが多く、陸軍の将校であったと言われる。その時の人脈

を活かして、大阪の繊維商社を、日本を代表する商社へと成長させ

た。これは小説「不毛地帯」に書かれている話だ。この小説の作者

は山崎豊子。山崎豊子の小説は社会派小説と言われる。実在したも

のをフィクション化して数々の社会派の大作を書き上げた。そこに

存在するのは社会の不条理だと言われることが多い。私も同感であ

る。ある作家が文学が存在するのは人の社会には不条理が存在する

からだと言った。人間の営み、社会の営みが全て論理的にまた合理

的にあるのなら、文学や小説の存在する隙間はないだろう。人間が

作り上げる社会であるが故に文学や小説は存在すると言える。それ

を真正面から告発したのが山崎豊子である。医療の世界、商社の世

界、銀行の世界老舗の世界、中国残留孤児、航空業界等々。同じく

社会の不条理を描いた作家に松本清張がいるが、松本清張とは少し

趣を異にする。松本成長が人間個人の業の世界を追求したのに対し

て山崎豊子はあくまでも社会の中の人間を標的にしているところだ。

だから山崎豊子の話には必ずバックがある。病院組織、銀行業界、

軍隊、大企業、国家などだ。日航の御巣鷹事件を描いた「沈まぬ太陽」

では10近くも組合がある日航の非効率性を上げて事故を描いている。

これは現在人の命を預かるJR北海道が起こしている連続する事故に

も通じる。民営化以降毎年赤字を続けているこの企業に組合が3つも

あるというのだ。さすがに当時の日航の8つや9つだったかの組合の

数には及ばないが、病根は同じではないだろうか?日航もJRも戦後

の政治が産み落とした企業だ。(現在日航は民間企業のトップを招聘

し、企業の体質改善を成し遂げたように思える。しかし、問題はこれ

が企業文化として社内に永続的に根付くかどうか、だ)

 山崎豊子の小説は読む前には少し怯む。大作だからだ。文庫本にし

て一冊が1cmを超える厚みにして、それが2冊も3冊もなる。しか

し、読み始めたら怖気もどこかにとんでいってしまい、読むのが止ま

らない。小市民の想像からはるかにかけ離れた精緻な取材から紡ぎだ

される文章は、極上の料理に似る。食している時には一切のノイズが

耳には入ってこない。ただただ、夢中にさせられるのだ。

 次の日曜日も河口近い川に散歩に行くかもしれない。また西日の夕

日を浴びて、壱岐正が腰掛けた土手に腰をおろして、夥しい数の社会

の不条理の一つでも思いを巡らしてみようか。

 山崎豊子没。享年88歳。合掌。
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2013年09月30日

にぎわい(堺市長選挙について)

私の住む堺市ではあまり学生と出会わない。朝夕に高校の通学生

とは会うのだが、大学生とは出会わない。と言って、堺に大学は

ないかといえばいくつかある。大阪府立大学もあれば、堺女子短

期大学もあるし羽衣学園大学もある。いくつかあるのだ。なのに、

あまり大学生とは出会わない。

「さかいには賑わいがない。遊ぶときはいつも大阪市内に出る」

これは府立大学生の言葉である。

 堺市には賑わいがないのだ。

 昨日堺市長選挙が行われた。現職と新人の戦い。現職市長は初

当選の際、ブームであったら大阪維新の会の橋本府知事の応援を

得て選挙に勝った。その後、橋本徹氏が訴える大阪都構想に反対

して、橋本氏と袂をわかった。選挙に応援を受けながら、当選を

した後、反旗を翻すのはどうかと思うが、当人には当人の考えが

あるのだろう。ちなみに、再当選を果たした竹山市長が高校の同

窓の先輩であり、橋本徹氏は大学の同学部の後輩である。だから

と言って、何もないのだけれど、二人共が同窓であることに薄い

フィルターを通して今回の選挙を見ていた、というわけ。

 私は大阪都構想には大凡賛成だ。大阪の発展には大きな起爆剤

が必要で、それを橋本徹氏は掲げている。是非実践してもらいた

いと思うのだが、プロセスが難しい。というのも、橋本氏自身の

政治過程の拙さと都構想の理解が普及していないからだ。堺は古

い街である。昨日の夕方も散歩をしたが、その散歩道に国の文化

財として指定された民家がある。室町時代に作られた家で応仁の

乱を経て、明治維新を経て、太平洋戦争を経て、今に至っている。

私が幼稚園のときは毎日その家の前を通って通園したものだ。

 堺が発展しているかといえば誰も賛成する人はいないだろう。

中心地駅前の商店街、日曜日に通った人もいればわかるだろうが、

電気が消えたようなロードである。また旧堺市で繁栄していた商

店街はすでにシャッター通りとしてなっている。数年前に政令指

定都市となって市の財政は黒字になったらしいが、街並みは全く

変わっていない従来のママなのだ。堺市の賑わいはどこへ行って

しまったのか、と思えるほどに堺は停滞している。その停滞して

いる堺に‘堺は一つ。堺をなくすな’というスローガンで現職市

長は当選した。保守の街堺の面目躍如というところか。歴史は大

事だ。温故知新という言葉もある。しかし、生き残って行くため

には変化が必要であることは誰もが賛成するところである。堺の

発展を脇に置いて、政治家橋本憎し、と集まった政党の先生方も

多かっただろう。現職市長の言葉には堺をどうしていくか、とい

う内容がなかったからだ、一方の橋本陣営も堺をどうするかとい

った俗にいう青写真は見えていなかった。歴史ある堺は変遷を受

けながら残って来た。これからも変化を受けながら生き残って行

くのだろう。維新の側も堺がなくなることはない、ともっとアピ

ールすれば良かったのにと思うのだが、文字通り、あとの祭りで

ある。

 堺の賑わいが戻って来る日が近い未来にあることを願って止ま

ない。
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2013年09月24日

オ・モ・テ・ナ・シ

半沢直樹が終了した。久々の高視聴率だったらしい。ビジネス的には

続編が当然に考えられる状況である。最後の頭取の事例に反論する人

も多いだろうが、私怨であそこまでやれば子会社出向は妥当な結果だ

ろう。最近は年のせいか民放の番組に耐えられないことが多い。そこ

で別の番組を見るのだが、その番組で父が国の最高責任者のスピーチ

原稿を書く職業についていた青年がいた。父が一生をかけて書いた原

稿の国は消滅した。子供はジャーナリズムの世界に入り、情報を伝え

ている。スピーチライターの腕がその演説を左右するのは自明の理で

ある。スピーチ内容によって聴衆を酔わすか、苛立たせるか、だ。政

治家は大衆の公僕であるので、大衆を酔わさないと自分の立場が危う

くなる。民主社会でも一党独裁でも根本は変わらない。人心を掌握す

るパワーの一つはスピーチライティングである。このスピーチラィテ

イングを外部委託して(書いたのはイギリスのコンサルティング会社

の担当だったと読んだように思うが)日本は東京オリンピック開催を

成し得た。

テーマはオモテナシ。フランス語が流暢で(ペラペラな)特筆すべき

に値するぐらいの美しさを持った元アナウンサーが、手振りをいれて、

オ・モ・テ・ナ・シと訴えた。日本はオモテナシの心を持ってオリンピック

に参加する選手、またオリンピックを機に日本へ訪れる外国人を待遇

するとアピールしたのだ。これが見事にはまった。同じくパラリンピ

ックの選手で東日本大震災の被災者である女性アスリートがいかにス

ポーツのチカラで自分が被災かた立ち直ったかを話していた。こちら

は聴く人の言葉を奪うほどのストーリーだった。日本誘致団のチーム

は見事なプレゼンを開催決定委員会で行った。そして見事に東京での

開催を勝ち得た。これらの素晴らしいスピーチ内容とともに、東京が

勝ち得た要素は放射能汚染に苦しむ福島第一原発を抱くフクシマと25

0キロも離れていると人々を説得したからである。フクシマで今も苦し

む被災者たちはなんと思ったのだろうか?250キロも離れていると説得

に回る人々はフクシマの被災者に配慮したのだろうか?と言ってこの

ような愚問も甚だしい。彼らにとっては東京誘致が至上命題だったの

だから。それはそれ、これはこれ、というところだろう。フクシマの

人たちは東京を支える電力を送り込んでいた装置で苦しんでいる。そ

して東京はフクシマに対する配慮を徹底的に排除したオモテナシで五

輪を誘致した。

もう一度。東京オリムピック誘致は配慮を徹底的に排除したオモテナ

シで勝利した。
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2013年09月18日

国際化について

私はコンサルタントの仕事をしている。その中でも人材育成や組織開発、

人事制度についての仕事をありがたく頂戴している。組織開発は組織目

的や貢献意欲コミュニケーションの強化をメインとし、人事制度につい

ては目標管理(目標達成評価)と賃金制度のリンクを企業様に提供して

いる。人材育成については範囲が広いもので、階層別やスキル別の教育

があり、他のテーマも多くある。その中で私ができないものはグローバ

ル人材育成というものだ。私ができない理由は、簡単で私がグローバル

人として働いたことがないからである。しかしグルーバル人材育成のニ

ーズは今では欠かせないものである。

 日本球界はその意味では早くからグローバル化を行ってきた。日本選

手がグローバル化するというのではなく、外国人選手を早くから登用し

てきたのだ。外国人選手は助っ人と呼ばれて、短期間日本野球でプレー

する。成功した選手もいたが、残念なことに日本の暮らしが馴染めず期

待された成果が残せない選手も数多くいた。メジャーのビッグな選手も

日本には数多く来ている。外国人選手が数多く来ているのに日本野球界

が国際化しているかというと疑問が残る。その代表的なものが王選手が

記録した55号のホームランである。これは1964年(東京オリンピックが

開催された年)に王選手が成し遂げた偉大な記録だ。その記録がとうと

うヤクルトの外国人選手に破られた。その選手は今日の時点でもまだ多

くの試合が残されているので、まだまだ数字を作っているだろう。何年

か前では考えられなかったことだ。王選手の55本に挑戦した選手が何人

かいる。殆ど外国人選手である。彼らがなぜ55本を越えられなかったの

かいえば、日本人の投手が勝負を避けていたからだ。

王選手の55本の記録を外国人選手に破らせてはいけない、ものだったら

しい。勝負を避ける指示は勿論王選手が行っていたものではなく、他の日

本人のプロ野球指導層(コーチや監督)がやっていたのである。それは日

本の野球界のためだったらしい、のだ。私は思い出したことがある。財閥

系の自動車会社の社長の言葉だ。社長は自社の車が人身事故を起こ

して、それが社内で問題になったのに、その問題を隠蔽し続けた。事件に

なり警察に聞かれた社長は言った。「組織のために隠蔽した。私は組織を

守るために隠蔽した」と。車の欠陥で命を落とした人はなんという思いを

するのだろうか?

 日本プロ野球界の偉大な記録を守るために、シーズンの終了まで勝負を

避け続けた。指示した指導層。黙認したトップ連中。これが日本野球界の

発展を促すのだろうか?米国に渡ったイチロー選手は、次々とメジャーリ

ーグの記録を塗り替え、米国人ファンの喝采を得た。今回ホームランの新

記録を献上したのは阪神タイガースの投手だ。「真剣勝負して打たれたの

だから仕方がない」と試合後のインタビューで答えている。見事なコメン

トではないだろうか?

 偏狭な自己保身意識は国際化の妨げになる。他者のタメと言いながら、

結局は自分のためではないか、と疑いたくもなる。若い世代は勝負が真

剣であることが国際化を妨げないことをすでに知っているように思える。

王選手を抜いた記録を次に破るのは、真剣勝負を最後まで貫くプロ野球

選手であってほしい。これがプロ野球の国際化ではないか。
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2013年09月09日

7年と20年

私は今53歳だから7年経つと60歳になる。還暦となるわけだ。生まれて

20年経った頃には自分が60歳の還暦を迎えることになるなんて夢にも

思わなかった。算数的には20歳になるのだから、同じ考えで言えば、

40年経てば60歳になるというのは当然だ。誰もがそうだろうが、自分

に果たしてそんな歳が来るかどうかは全くリアル感のないものだ。

 60歳になる年に東京でのオリンピック開催が決まった。東京、マドリード、

イスタンブールの3都市での2020年のオリンピック招致の争いに決着

がついた。結果を見れば圧倒的に東京が勝利したことになる。3都市

の投票は、まず1回目の投票で一番投票数の低い都市が外される。残

りの2つの都市で決選投票となる。今回は珍しいことが起こった。1回目

の投票で東京が一位で二位が2都市となった。3位がいないので、3位を

決める投票が行われたのだ。東京との最終対決を選ぶ投票だ。この段階

で東京が敗れたという誤報が流れた。3位を決める投票が最終決選投票

と思い違いしたのだ。中国の国営TVだった。

マドリードが3位となって、東京とイスタンブールの決選投票。結果は

ご存知のように東京の圧勝だった。これからの7年間、東京は活気にあ

ふれるだろう。望むべくはこれが日本全体に波及して欲しいということ

だ。バブルの崩壊から日本は長い不景気のトンネルに入っている。

約20年。アベノミクスで少しはデフレが解消され、景気が戻ってきた

というがそれはほんの一部の人達でしかない。20年のトンネルを脱出

するのはまだまだである。この20年の不況の澱を払拭するのに、これか

らの7年の景気高揚感が一番の特効薬ではないだろうか?アベノミクス

3本の矢の効果も否定できないが、まだまだ力が足りない。強烈な力が

必要なのだ。やはり日本には神風が必要なのではないか。2020年東京

オリンピック開催までの7年間が神風のように、祭りの準備の如く人を

酔わせる。7年が20年を忘れさせることを願っている。

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2013年09月02日

秋の訪れ

今日から9月の生活が始まりました。昨日の1日は日曜日だったので、

8月のママが続いていたようで。実質的に今日の2日から9月が始ま

ります。8月のお盆を明けて急に秋めいて、日本列島には秋雨前線

がどっかと本州の上に居座っているようです。史上最高の気温を記

録した(西日本)の夏から数日でこれほどの秋の様子。この移りの

速さには半世紀を生きてきた者も驚かされます。

 驚かされることが幾つか。

 我が家の次男(中学2年生)が初めてと言っていいぐらいに、夏

休みの最終日を宿題のドタバタがなく過ごしました。数日前に、

姉である長女が提案したのですが、夏休み最終日の日曜日に(9

月1日)ランチを家族で外に食べに行こうと。長女は大学生で夏

休みもバイトに明け暮れ、ホット一息の休みを欲しいと思ったの

でしょう。父親の私がいるときっと次男は口数が少なくなると思

うので、私は辞退したのです。野球部の練習で多くの日々を過ご

した次男が承諾しました。カミさんと私は次男の夏休みの宿題を

少し気にかけていたのですが、口にせず3人を送り出しました。後

になって聞いたのですが、クラブの顧問の先生の指導で夏休みの

宿題は数日前に既に出していたというのです。絵画も読書感想文

もテキストブックも。あとは親のコメントだけだったそうです。

かみさんは今朝、次男のテキストにコメントを入れていました。

ドタバタでない夏休みの最終日、驚きでした。

 国の国家予算の概算が出て来ました。現在日本国は1000兆円にも

のぼる借金があります。(中央と地方で)この状態で概算要求が

約100兆円だそうです。はあ、とニュースを読むと目を疑いたくなり

ます。アベノミクスでデフレが解消されつつあると言っても、ま

だ庶民の感覚には程遠い。不況の税収は約40億円強だというのに、

100兆円なんて。この差額は当たり前ですが、借金です。日銀が国

債の発行を受け止めている綱渡りであるのに、です。1000兆円の

借金を返す目処もないのに、またこれほどの借金の申請とは。海

外の目が日本は国民のへの借金を国は返すつもりがないと思って

も至極当然なのではないか。借金を返すことができない破綻国家

になっていく。「こんな日本に生まれて良かった」とはならない

ように切に願うものです。

 アメリカが化学兵器を使用したと思われるシリアに武力制裁の

決定をしたと報道されています。イギリスはこれに議会が反対

し、アメリカの行動には同調しないという決定がなされました。

フランスはどうか。まだアメリカの意向に沿うような状況です。

ロシアや中国はアメリカの行動に反対しています。国連の結果

(調査報告)を待つべきだと主張しているようです。化学兵器

により子供が殺傷されるのは、子供を持つ身にとって胸が引き

裂かれるようです。国内問題として解決していくのか、アメリ

カが世界の警察としてシリアに武力制裁を実行するのか、人類

はまた難しい問題に直面しています。傷ついた子供たちが1日

も早く回復しますように。

 
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2013年08月13日

逃げ出したい?

8月13日。今日も暑さが続く日本列島。プールも海水浴も良いけど、

そこまでに動くまでの暑さがこたえる。クーラー冷えひえの室内で

は、体が変調をきたしてしまう。室温を低くしすぎたり、少しゆる

めたりしてごまかし、ごまかし室温を快適に保っているけれど、こ

のようなこまめな体温調整が水分補給と同じく必要だ。どういうわ

けか、最近はあまりに暑いので避暑という言葉が聞かなくなった。

暑い報道に押されて、暑さを避けることが目立たなくなっただけだ

ろうか?それとも今まで避暑地と言われていたところも、この暑さ

に避暑の効果を果たさなくなったのだろうか?軽井沢や那須は避暑

として有名なところであるが、今はどうなのだろう。今朝の全国の

温度図をみても、北海道の一部(知床半島)あたりを除いて、すべ

てが黄色から赤の色使いである。知床半島あたりだけが青色になっ

て、涼感を与えている。それ以外は炎に包まれた色となっている。

 この暑さから逃げ出したいと思うのは私だけではないだろう。

15日お盆には家の法事があるので、結局は、夏は家から離れるこ

とができない。体を動かすことはなるべく早朝に行って、日中は

涼しげな部屋に居るしかない。この酷暑の日本から見事に逃げ出

した人たちがいる。揃いも揃って家族全員で海外移住だ。その人

たちとは東京電力の勝俣恒久会長、清水正孝社長、武井優副社長、

宮本史昭常務、木村滋取締役、藤原万喜夫監査役の面々。見事に

すべての人たちが海外に逃げ出した。この記事がFacebook

にシェアされている。事件の張本人の人たちにぜひ、仮設住宅で

酷暑を過ごしていただきたいとホンの頭の片隅に思っていたが、

そんなものは夢ものがたりにすぎない、当たり前だが。同じ炎熱

の夏にうなされる夢ならば、これらの人たち全員が福島のあの汚

染水垂れ流しの海で海水浴でもしている場面でも出てくれば、と

思うのだが・・・。まあ、我々庶民はこの暑い夏をどこにも逃げ

出すことなくただ過ぎ去っていくのを待つしかない。

 明日は15日のお盆である。ご先祖さんがこの暑い夏に帰ってく

るのを待つとしよう。
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2013年08月12日

お盆休み

今日は週明けの月曜日。普段なら、一週間の始まりで、街は喧騒に包まれ

るはずなのに心なしか、街全体が静かな感じがする。お盆休みに入ったせ

いだろうか?世間の今年のお盆休みはいつもより長く感じられるのは私だ

けだろうか?私の認識ではお盆休みは例年8月13日・14日・15日。今日

の月曜日は8月12日で、土日の休みと3連休の休みに挟まれている。多くの

人が今日を休みにして6連休、または15日の翌日の16日が金曜日なので、

この日も休みを取れば、9連休となる。ガッツリ感のある休みだ。

 今年の夏は例年にもまして暑い。天気予報の解説によると、日本列島

全体が赤く燃え上がっているようで、これは太平洋高気圧が原因してい

るらしい。これは太平洋高気圧のおかげで列島は40度を越す地域があち

らこちらに出ている。私が小さい頃は気温が30度を超えると聞くと気分

はうんざりしていたが、気温の感覚も全く変わった。30度と聞くとなぜ

かホッとするようになった。

 参議銀選挙が終了して、自民党の独裁政権?が可能になって世の中

は変わりつつある。株価が確かに昨年より上がり、アベノミクスの恩

恵を受けている一部のものもいれば、マイナス面を被っている多くの

人々がいる。給料はまだ上昇していないのに、生活に必要なガソリン、

パルプ(紙製品)、電気料金他があがっている。庶民の生活ではこの

暑さとともに悲鳴が聞こえてきそうだ。この暑さとともにただじっと耐

え忍ぶしかないと人々は理解しているようで、それもこの秋以降に想

定される消費税増税についても同じ構造と言えるかもしれない。首相

は粛々とヒロシマ・ナガサキの原爆式典に出席していた、これは毎年

の夏の風物詩となっていて恐らく人々の暮らしを変える効果など望め

ない。福島第一原発の処理については遅々として進まず、殆どの対応

が後手後手になっている。憲法変更で軍隊を正式に認めるようになれ

ば次は核に対する認識に進むのは自明の理で、日本ももうすぐ秋や冬

を迎えるように核保有国となるのは目に見えている。・・・などは熱

にうなされた今日の妄想かもしれない。

 ナチスがなぜ原爆開発でアメリカに敗北したか。こんな内容の本を

図書館で借りてきた。分厚い本である。上下2巻もある。漢字もろくろ

く読めない大臣がナチスを肯定するような言葉を発したが、この内容

を読めば義務教育レベルで国語力が大きく劣っている人でも、同様な

理解をするだろう。原爆とナチスと軍隊と。

暑い夏が続く。
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2013年07月23日

選挙 2013年夏 参議院選挙

夏の選挙が終わりました。いつだったか、はっきりとは覚えていな

いのですが、夏の選挙となれば、窓から選挙員が手を振る応援カー

の五月蝿い宣伝放送とセミの生命力あふれる鳴き声が絡まっていた

ようなイメージが私にはあった。それが今年は選挙カーの五月蝿い

声は印象になく、静かな参議院選挙だった。

 自民党が圧勝した。先の政権交代を成し遂げた衆議院選挙の連続

的な‘その後’と考えれば、自民党が勝つのは誰しもが納得すると

ころだろう。民主党政権から自民党政権位に変わり、自民党政権は

3本の矢を打ち出し、市場株価は急上昇した。市民の意識も段々と

デフレの認識は薄れて行き始めたように報道される。大企業と一部

の建設業とデイトレーダーが、笑をこぼし始めたが、意識が少し変

わったかな、感じさせただけで一般の人々には実感がない。それも

そのはず、自分の懐(給料)は変わらずなのだから無理もない。

 自民党が勝利し、衆議院・参議院のねじれが解消して、自民党の

方針が実現する可能性の高い政権となった。安倍首相の言動・行動

などから、右寄り、右傾化とみるマスコミもいる。近隣諸国に対す

る鏡としてプチナショナリズムがもたげているのは誰もが認めると

ころだろう。この動きに賛同する人もいれば、警戒感を高める人も

いる。双方が存在し、双方が議論を交わすことが民主主義の本質で

ある。この国がどのように進んでいくかは国民が監視するところで

あるが、景気の回復の実現を担保に取れている現政権の意向がこれ

からも多少ならずとも影響するのは確かだ。

 今回の選挙の争点は何だったのだろうか?福島第一原発のうねり

はすでに一部の人のものとなった。新しいことがあればニュースと

はなるが、周囲の人々には遠い存在となりつつある。原発反対とし

てテレビタレント(俳優)が当選したが、彼は政治をやるのだろう

か?それとも一部の活動として原発廃止を促進するのだろうか?政

治の舞台は常に総合的なモノのはずなのに、一部を訴えて政治の舞

台に出る。誰もが分かっているのは、原発はエネルギー史の中では

単なる一過性のパーツでしかないということだ。誰もが危険なもの

はない方が良いに決まっている。ただ、今原発がなくて国は成り立

って行くのだろうか?

また、原発を政府がなくしても安全な原発消去が可能なのだろう

か・・・?

消費税、TPP、3本の矢の成長戦略、第4、第5の矢・・・。年

金問題に代表されるように、深刻であるはずの問題を抱えながらも

暴動が起きないのが日本国民である。暴動が起きない意識と今回の

投票率の低さが、私には底流でつながっていると思えてならない。

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2013年07月19日

「痛くない」をもたらす痛み

私たちは上半身裸になり、列になって待っていた。小学5年生

の時だったか。午前中だったのではないか。事を終えた同級生

が右手で左手の二の腕のある部分を押さえながら部屋から出て

くる。 「痛かった?」 私を含めた数人が、何人もの友に同じこ

とを聞く。痛いのが分かっているのに、自分の不安を少しでも

緩和させようとしていた。出てきた友達の多くが 「そりゃ、痛

かった」 と言うが、中には 「痛くなかった」 というやつも稀に

いる。それはホンの一瞬をごまかす強がりの嘘に過ぎないと私

達は分かっている。怖がりで小心者の私にとって注射は何にも

まして毛嫌うものだった。理由は痛いからだ。

 子供たちにとって注射は絶対的に嫌なものだろう。病院で診

察してもらっている際に、聴診器を当てられているときは、肌

に金属が当たって冷たいなと思うだけだが、それが「注射を打

っておこう」と医師が言った途端に、みるみる顔が崩れて泣き

出す。支えてきた柱が全て溶けたように。こんな子供が大半だ

ろう。理由は先に言ったように、注射が痛いからだ。私は普通

の大半の子供の一人だったと思う。

 この当たり前に痛いはずの注射を痛くない注射にするという

画期的な技術開発を行う中小企業がある。岡野某がトップの中

小企業だ。このオヤジ、他人が作らないものを俺は作る、と宣

言して、マスコミにも頻繁に取り上げられている。痛くない注

射を作っている。原理は夏に出現する蚊を倣ったものだという。

確かに蚊は知らず知らずに人様から血を吸う。血を吸わないと

彼らが死んでしまうからだが。血を吸うときに蚊は人の肌に針

を打つ。(実際は針か口の先かわからないが)とにかく、肌に

何かを刺す。そして刺したものの管を通して血を吸う。これを

ヒントに痛くない注射を作っている。その途中のものをテレビ

でみたことがある。蚊の口先に管ぐらいに細い注射の針だ。こ

れが実現し商品化すれば、痛くない注射が忽ち広がり、子供た

ちの大きな憂鬱の一つが世の中から消えてしまうだろう。これ

は紛れもなく、喜ばしいことだ。

 ところがこの痛くない注射針を開発する会社が脱税で告発さ

れた。追徴金にはすでに応じたというが、記事によれば5年間

ほどさかのぼって架空の費用を計上していたらしい。虚偽申告

の脱税をしていたのだ。痛くない注射を開発するのにお金が必

要で脱税していたのか、と勘ぐられもされかねない。それか、

単に税金を収めるのがバカらしくなって、大金を手元に置きた

くなったのかもしれない。痛くない注射を開発するがために、

脱税で告発されたのだろうか?何にせよ、このニュースは企業

にとってイメージダウンも生じて、とても痛いに違いない。脱

税をして作った痛くない注射針、あなたは使いますか?どこか

心が痛んでも子供の頃の記憶の痛さが省けるのなら、やはり使

う人が多くなるのでは、と私は思っているのだが・・・。まあ、

この岡野社長、今までもがっぽり儲けているらしいので、追徴

されても懐はきっと痛まないだろうなぁ。
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